子猫のその後

キャットシッターしろねこしろの福元です。

先日、病院に預けて治療してもらっていた子猫を迎えに行ってきました。

保護した時の様子を考えると、人にびくびくしてシャーっとか言うんだろうなぁと想像していたのですが、とっても人好きの子猫さんになっていました。
診察台では先生にされるがまま爪を切られ注射をされ、うれしそうにゴロゴロ言っていて、病院で過ごした一週間、皆さんに優しく接してもらったんだろうなぁと思いました。よかったねぇ。

せっかく慣れた病院なのにかわいそうな気もしましたが、家に連れて帰ってきました。
用意していたケージに入ってもらい、その部屋の扉を閉めて、静かにして子猫が慣れるまでそっとしておきました。
(先住猫に猫風邪がうつるので、1月半の隔離だそうです)

何度か様子を覗きに行きましたが、ケージの奥に同じ姿勢でぼーっと座っていて、心配しましたが、
先生に言われた時間にごはんを持って行き、子猫に声をかけると近寄って来て「エヘヘ」とお座りしました。

ごはんどうぞと皿を置いても興味を示しません。
猫風邪で鼻が利かないし、目は瞬膜が覆っていて見えにくいのでしょうか。顔にお皿を近づけると、あーごはんだねーといった感じでやっと食べ始めました。ごはんを食べられない日々を送っていただろうに、全然執着しないんだなぁ。

一生懸命はぐはぐと食べている子猫の小さい姿を見ていると、なんだか涙が出そうになりました。あの時、衰弱して道の片隅にうずくまっていたあの子が今ここに居て、生きるためにごはんを食べている。
先生には半日遅かったら助からなかっただろうと言われました。

散々迷ったけど、あの時助けに行ってよかったなぁ。

今のこのご時世、子猫の譲渡会はなかなか開けず、保護された猫は飽和状態だそうです。
だからというわけではないですが、子猫は我が家で迎えることにしました。

たけのこが生きていれば、我が家には2匹の猫が今でも居たはずで、でも居なくて。なので、その場所に子猫に居てもらうことにしました。
たけのこにはもっと長生きしてもらいたかったけれど、もしかしたら子猫に場所を譲ってあげたのかもしれません。




子猫の城
子猫の城

子猫はオスで3ヵ月だそうです。

この小ささで?と思いましたが(860g)、先生曰く「食べていなかったからでしょうね」とのこと。
確かによく見ると手足がひょろ長い。3〜4カ月の子猫といえば「大きくなった」というより「伸びたな」という成長をする頃。
本当に3カ月なんだねぇ。

この3カ月、どんなふうに生活していたんだろう。
お母さんとはいつまで一緒にいられたんだろうか。
どうしてはぐれてしまったのか、あるいは人の手によって離されてしまったのか。
ごはんが無くてさまよって、お腹が空いて動けなくなって、食べてないのにお腹の虫に栄養を取られ、ノミに血を吸われ、猫風邪で具合が悪くて、鼻が詰まって息がしにくくて、目やにで周りが見えなくて。

‥辛い思いをしたんだろうね。

でも、子猫にとっては、それはもう過ぎ去ったこと。
ひたすらに今を一生懸命生きているのが猫。

あぁ、猫ってなんて健気で、なんていい性格をしているんだろう。
幸せにしてやらねばと思います。


※猫風邪治療中の子猫が家にいます。気になる方はお世話のご依頼をお控えください。恐れ入ります。